◆食品表示違反769件を非公表農水省、9割消費者に知らせず
2009/06/06 00:00
食品表示に違反があったとして農林水産省が2008年、小売業者などに日本農林規格(JAS)法に基づき行政指導や厳重注意をしたケースは879件あり、うち公表したのは110件だけで、残る769件を非公表にしていたことが6日、同省への情報公開請求で分かった。国が把握した表示違反の9割近くは消費者に知らされなかったことになる。農水省は「悪質と判断して是正を指示したケースは公表したが、過失や一時的な違反まで公表すると、業者が受ける社会的打撃が大きい」と説明、消費者よりも業者への影響に配慮した姿勢が浮き彫りになった。秋の消費者庁発足を前に、食品をめぐる情報公開の在り方が問われそうだ。違反業者を指導する権限は都道府県にもあり、公表されていない違反はほかにも多数存在する可能性がある。共同通信が農水省と各地の農政局、農政事務所に08年の食品表示違反に関する指導や注意の文書を情報公開請求し、開示された。具体的な業者名や販売店舗名、商品名は黒塗りされていた。開示文書などによると、非公表とした違反事例には中国産ウナギを「大分県産」「鹿児島県産」「国産」▽養殖のアユを「天然」▽ホルスタインを「松阪牛」▽07年産コメを08年10月に袋詰めし「新米」▽一度パック詰めした肉を詰め直して消費期限を延長-など、明らかに事実と表示が違うケースがあった。
【共同通信】